お子さまの初めての集団生活の場となる「保育園」。保護者にとっては、お子さんが安心して過ごせる環境を選ぶことが最も重要です。一方で、「近いから」「空いていたから」といった消去法的な選び方になりがちなケースもあります。しかし、日々の生活の大部分を過ごす場所だからこそ、しっかりと比較・検討したいところです。ここでは、保育園選びで特に意識したいポイントをいくつか紹介します。
保育理念・方針を確認する
保育園ごとに「保育理念」や「教育方針」があります。たとえば、「自由保育」を重視する園もあれば、「しっかりとカリキュラムに沿った活動」を大切にする園もあります。見学の際には、園長先生や保育士の言葉だけでなく、掲示物やパンフレット、子どもたちの様子から方針を感じ取ることができます。家庭の育児方針と園の方針が合っているかが大きなポイントです。
保育士との相性や雰囲気
保育士の表情や言葉づかい、子どもへの接し方なども重要な判断材料です。見学の際には、子どもたちが保育士に甘えたり、話しかけたりしている様子が自然に見られるかどうかも観察してみてください。保育士の人数もチェックしておくと安心です。国が定めた基準よりも多く保育士を配置している園は、それだけ手厚い保育が可能ということでもあります。
立地や通園のしやすさ
保育園は毎日の送り迎えが発生します。自宅や職場からのアクセスのしやすさ、駐車場の有無、自転車置き場の状況なども意外と重要なポイントです。雨の日や風の強い日でも通園しやすいかを想像してみてください。兄弟姉妹の通園・通学との兼ね合いも考慮に入れるとより現実的です。
園庭や遊具の安全性・環境
広い園庭があるかどうかは子どもにとって重要です。走り回れるスペースや、季節の自然に触れられる環境は五感を育てる貴重な体験となります。屋内遊具や運動室の有無、衛生状態もチェックしましょう。特に都市部では、園庭の代わりに公園を使う園も多いため、その点も含めて確認が必要です。
食事・給食の内容
給食が自園調理か、外部委託かも要確認です。アレルギー対応、離乳食の進め方、和食中心か洋食中心かなど、細かなところまで質問しておくとよいでしょう。試食会を設けている園もあるので、機会があれば参加してみてください。
保護者の負担やイベントの頻度
保護者会や行事、係活動など、家庭の協力を求める園も少なくありません。働く保護者にとっては、無理のない範囲で協力できるかが大切な判断材料です。行事が多すぎて親が疲弊してしまうようなことがないか、事前に確認しておきましょう。