RSウイルス感染症について

 ここでは、お子様が発症しやすいRSウイルス感染症について詳しく見ていきましょう。



RSウイルス感染症の初期症状は?

RSウイルス感染症は、乳幼児を中心に流行する呼吸器感染症です。初期症状は風邪と似ており、以下のような症状が見られます。

  • 鼻水や鼻づまり
  • くしゃみ
  • 軽い咳
  • 発熱(38℃前後の微熱)
  • 食欲不振

初期段階では軽い風邪のような症状ですが、進行すると呼吸困難や喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒューという音)を伴うことがあり、注意が必要です。



RSウイルス感染症になったらどれくらいで治る?

RSウイルス感染症の回復期間は、症状の重さによって異なります。

  • 軽症の場合:4〜7日で回復
  • 中等症〜重症の場合:1〜2週間ほど症状が続く

特に、生後6か月未満の乳児や、基礎疾患を持つ子供は重症化しやすいため、症状が長引く可能性があります。また、回復後もしばらくは咳が続くことがあります。



RSウイルス感染症になった場合の処置方法は?

RSウイルス感染症に対する特効薬はなく、対症療法が中心となります。

  • 発熱がある場合:こまめに水分補給をし、発熱が高い場合は解熱剤(医師の指示に従う)を使用する。
  • 咳や痰が多い場合:部屋の湿度を50〜60%に保ち、加湿をすることで症状を和らげる。
  • 鼻水がひどい場合:鼻をこまめに拭き取り、鼻吸い器を使うと楽になる。
  • 食欲不振がある場合:少量ずつ頻回に食事を与える。

重症化すると入院が必要になることもあるため、呼吸が苦しそうな場合や水分が取れない場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。



RSウイルス感染症になったらどの病院に受診すればいい?

RSウイルス感染症が疑われる場合は、以下の医療機関を受診するのが適切です。

  • 小児科:基本的には小児科を受診し、診察を受ける。
  • 耳鼻咽喉科:鼻水や痰が多い場合、耳鼻咽喉科で診てもらうのもよい。
  • 救急外来:呼吸困難が見られる、顔色が悪い、水分を全く取れないなどの症状がある場合は、救急外来を受診する。

特に、生後6か月未満の乳児や、心肺系の疾患を持つ子供は、症状が悪化しやすいため、早めの受診が重要です。



RSウイルス感染症になったら幼稚園・保育園は通わせられる?

RSウイルス感染症は感染力が強いため、基本的には自宅で療養することが推奨されます。登園の目安は以下の通りです。

  • 熱が下がり、咳や鼻水が軽減していること
  • 呼吸が落ち着いていること
  • 食事や水分が十分に摂れること

保育園・幼稚園によっては、医師の登園許可証が必要な場合もあるため、事前に確認しておきましょう。



まとめ

RSウイルス感染症は、特に乳幼児にとって注意が必要な感染症です。初期症状は風邪に似ていますが、重症化すると呼吸困難を引き起こすことがあります。

  • 初期症状は鼻水や咳、発熱が多い
  • 軽症なら1週間以内、重症なら2週間ほど症状が続く
  • 対症療法が中心で、水分補給や加湿が重要
  • 小児科や耳鼻咽喉科を受診し、重症時は救急外来へ
  • 回復するまでは幼稚園・保育園を休むのが望ましい

RSウイルス感染症は毎年流行するため、手洗いや消毒を徹底し、感染予防に努めましょう。